IT営業の平均年収は？他の職種との比較や年収を上げる方法も解説！

IT営業への転職を考えている方にとって、IT営業の年収は気になるのではないでしょうか。

営業というと、成果に応じて報酬が支払われるイメージがありますが、IT営業の給与形態も同じなのか知りたいですよね。

そこで今回は、IT営業の平均年収や他の職種との比較、年収を上げる方法について詳しく解説しています。

IT営業に必要なスキルと適性、将来を左右するキャリアパスについても解説していますので、IT営業への転職を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。

IT営業の平均年収はおよそ472万円

求人・転職情報を提供しているマイナビAGENTのデータによると、IT営業の平均年収は472万円です。

その内、20代の平均年収は410万円、30代の平均年収は585万円となっています。

求人情報サイト求人ボックスのデータを参照にすると、営業関連の平均収入は414万円なので、IT営業は同業種の中では平均年収が高いことになります。

また、年齢・経験年数・実績、勤務している企業によっても違いがあり、基本的には20代・30代・40代と年齢を重ねるごとに年収が高くなる傾向にあります。

ただし、あくまでも平均であるため、20代でもIT営業として優秀な成績を納めていれば、1,000万円以上の年収を得ているケースもあります。

IT営業も営業の一種であるため、成果がそのまま年収につながることは、他の営業職と同じだと言えるでしょう。

IT系の他職種との年収差は？

IT営業の年収を、IT業界の他職種と比べた場合はどうでしょうか？

営業職の中では高い年収水準にあるIT営業ですが、プログラマーやシステムエンジニアといったIT技術職と比べても遜色ない年収水準になっています。

求人情報サイト求人ボックスによると、プログラマーの平均年収は419万円で、システムエンジニアは496万円です。

IT営業の平均年収は472万円なので、プログラマーより高く、システムエンジニアよりは低い水準といった状況ですね。

ただし、IT関係の年収は職種やポジションによって大きく違いがあり、勤務している企業によっても変わってきます。

IT技術職の中でも、プロジェクトマネージャーや高度SEであれば、平均年収も700万円台～800万円台になるため、年収の比較は参考程度に留めておいてくださいね。

IT以外で稼げる営業職の平均年収とは

IT営業以外にも、高年収が期待できる営業職は存在します。

以下の表は、代表的な稼げる営業職の平均年収を比較したものです。

あくまでも平均ではありますが、IT営業の平均年収472万円と比較しても、上記の表の営業職は高年収であることがわかります。

中でも、金融営業や医療・医薬品営業（MR）は高年収が期待できる職種で、中には800万円台の年収を得る営業パーソンもいらっしゃいます。

ただし、金融営業は必要に応じて資格が必要だったり、医療・医薬品営業（MR）専門知識が必要とされるため、IT営業よりも参入障壁は高くなります。

IT営業の仕事内容と特徴

IT営業の仕事内容は、顧客のニーズをヒアリングし、最適なIT情報システムやサービスを提案・販売することです。

IT営業で扱っている業務内容は、以下のようなものになります。

IT営業は、IT製品やサービスの知識だけでなく、高度な営業スキルやコミュニケーション能力も求められます。

顧客との信頼関係を構築し、長期的な取引につなげることが重要だからですね。

また、業務内容によっては、エンジニア・プログラマー・デザイナーといった、社内の技術者と連携する必要もあるため、社内の良好な人間関係を作る能力も欠かせません。

顧客のニーズと社内の関係者の意見のすり合わせを行い、最適なIT情報システムやサービスを提案するまでの流れを作ることこそ、IT営業の実力の見せどころです。

IT営業に必要なスキルと適性

どんな仕事にも必要なスキルと適性がありますが、IT営業においても例外ではありません。

ここからは、IT営業で成果を上げるために必要なスキルと、向き不向きに関係する適性について解説します。

IT営業に必要なスキル

IT営業に必要なスキルは、以下の3つが挙げられます。

それぞれについて、簡単に解説します。

『IT知識』は、顧客のニーズに合わせた最適な情報システム・サービスなどを提案するために必要な、IT製品・サービスに関する専門知識を有していることを指します。

『営業スキル』は、顧客のニーズをヒアリングし、提案・交渉・クロージングまでの一連の営業プロセスを適切に実行するスキルのことです。

『コミュニケーション能力』は、顧客や社内の関係者とコミュニケーションを取り、信頼関係を構築する能力で、業務をスムーズに遂行するために必要なスキルです。

IT営業に必要な適性

IT営業に向いている人の適性（特徴）としては、以下のようなものがあります。

こちらも、それぞれについて簡単に解説します。

『好奇心が旺盛』は、新しい技術やトレンドなどに強い興味を持っているかどうかを指し、知識をアップデートする必要のあるIT営業では重要な適性です。

『論理的思考力』は、複雑な課題を冷静に整理・分析できるかどうかを指し、ITに関する業務では常に難解な問題やトラブルが発生するため、必要な適性になります。

『粘り強い』は、顧客への情報システム・サービスなどを提供するというゴールに向かい、粘り強く目標達成に取り組めるかどうかの適性になります。

『柔軟性がある』は、ITに関する業務では頻繁にトラブルが発生するため、状況の変化に素早く対応できる適性の有無を指しています。

IT営業で年収を上げる方法

IT営業で年収を上げる方法には、どのようなものがあるのでしょうか？

ここでは、以下の3つの年収を上げる方法をご紹介します。

スキルアップで市場価値を高める

営業の現場で成果を上げるため、自己投資などによってスキルアップを目指すことも、IT営業として年収を上げる方法です。

前の項目でお伝えした通り、IT営業には『IT知識』『営業スキル』『コミュニケーション能力』が必要であり、この3つのスキルアップが市場価値を高めることにつながります。

とはいえ、こうしたスキルを個人が独学で向上させていくことは、現実的に難しい側面もあります。

そこで有効になるのが、資格の取得に挑戦してみることですね。

資格は、合格を目指して勉強する中で必要な知識を効率的に吸収でき、資格を取得することで自身の能力の証明もできる一石二鳥の手段だからです。

IT営業のスキルアップにおいて、優先的に取得を目指して欲しい資格について以下の表にまとめましたので、ぜひチェックしてくださいね。

上流工程を目指す

IT業界では、プロジェクトの流れに沿って上流工程と下流工程に分けられることが一般的です。

上流工程は大企業が担当することが多く、高収入を得られる傾向にあるため、IT営業においても、上流工程に携わることで年収を上げることにつながります。

業務内容も上流工程と下流工程では違いがあり、上流工程は、顧客とシステム開発のメンバーが協力しながらシステム構築の計画や設計を行います。

下流工程では、上流工程で作成された設計をもとに、プログラムの設計・コーディング・必要に応じてテストを実施します。

上流工程・下流工程では、案件を受注した元請け企業が二次請け企業に委託するのが一般的ですが、さらに三次請け、四次請けと依頼が行くこともあります。

三次請け・四次請けになるほど、当然ですが収入も少なくなるため、IT営業においても、一次請け・二次請けの業務に携わることが年収を上げるポイントにもなります。

外資系企業や大手企業に転職する

外資系企業や大手企業に転職することも、IT営業として年収を上げる方法の1つです。

外資系企業では成果報酬制での給与の支払いが一般的であり、営業の成果を出すほど年収が上がる仕組みになっています。

また、年功序列が取り入れられていないため、20代・30代といった若い営業パーソンでも、成果が出せれば高収入を得ることができるのも魅力ですね。

大手企業の場合、前の項目でお伝えした通り、上流工程の仕事を請け負っていることが多く、企業として収益が多いため、IT営業に支払う給与も必然的に高くなります。

とはいえ、外資系企業・大手企業への転職は簡単ではありません。

IT営業として実績を作らなければ採用競争に勝つことは困難ですし、外資系企業では外国人の顧客とやり取りするケースもあるため、英語など語学力が求められる場合もあります。

IT営業として実績があり、必要なスキルを持っているのであれば、外資系企業・大手企業への転職に挑戦してみてはいかがでしょうか。

営業職志望の方のキャリアプランの立て方については、以下の記事でまとめていますので、併せて参考にしてくださいね。

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IT営業のキャリアパス

IT営業への転職を検討していると、キャリアパスについても気になるのではないでしょうか。

現場で対人営業を続けるには体力も必要ですし、30代・40代になってからの働き方についても知っておきたいものです。

ここでは、IT営業の主なキャリアパスの選択肢になる、『管理職』と『ITコンサルタント』について解説します。

管理職

IT営業のキャリアパスの選択肢の1つが、部署やチームをまとめるリーダー・マネージャーなどの管理職を目指すことです。

管理職になるには、IT営業として成果を上げて企業に要請されるか、年功序列の仕組みを活かして長く勤務する、といった方法があります。

管理職の業務としては、完全にマネジメント業務に移行するケースや、IT営業として活動しながら、部下の営業成績の管理・指導を並行して行うケースもあります。

管理職に就くメリットとしては、IT業界の管理職の平均年収はおよそ800万円～1,200万円なので、IT営業よりも年収アップを実現できることも挙げられます。

とくに成果主義の傾向が強い企業では、実力によっては20代の内に管理職に昇進することもできるため、早い段階で高収入を得ることも可能でしょう。

ITコンサルタント

IT営業のキャリアパスの2つ目は、ITコンサルタントに転職することです。

ITコンサルタントを簡単に説明すると、企業・個人が抱えているITに関する課題に対し、ITコンサルタントが適切なアプローチ方法や手段を提示し、解決に導く仕事です。

IT営業とITコンサルタントは、課題解決という点において共通しており、IT営業で培ったスキルがそのまま役立つため転職しやすいんですね。

また、ITコンサルタントの年収はおよそ800万円～2,000万円であるため、IT営業の平均年収から考えると、大幅な年収アップが期待できることも魅力です。

ITコンサルタントとして働くには、コンサルティング会社に雇用されるか、ITコンサルタントとして一定の経験を積んだ後、起業して独立する形があります。

IT営業のやりがいと厳しさ

IT営業に限らず、営業職は一般的にノルマに追われて激務の印象があるものです。

ここからは、IT営業の『やりがい』と『厳しさ』について解説します。

やりがい

IT営業は、常に最新のIT技術やテクノロジーに触れ、専門的な知識やスキルを身につけることができる仕事です。

AIやIoT、クラウドコンピューティングなど、新しく登場する最新の技術について学び、それらを活用して顧客の課題解決に導くことが求められます。

これらの業務の過程で、IT業界の最前線で活躍するための知識・スキルを蓄積し、時代を牽引している仕事を担えることがやりがいの1つでしょう。

また、IT営業は個人の実力が直接的に収入に反映される職種であり、20代・30代の若年層でも活躍できる土俵になっています。

営業成績次第で年収がアップする機会が多く、努力が報われやすい構造になっていることも、やりがいにつながっています。

加えて、IT業界は今後も高い成長が予測できる将来性のある分野であり、長期的なキャリア形成を目指す上でも魅力的です。

社会のデジタル化が加速する中で、IT営業の役割はますます重要になっていくでしょう。

厳しさ

IT営業では、専門的な知識やスキルの習得はもちろん、変化するIT技術やテクノロジーに合わせて知識をアップデートし続ける必要があります。

急速に技術が進歩しているIT業界において、最新トレンドをキャッチアップし続けることは容易ではないため、IT営業の厳しさの1つと言えるでしょう。

また、IT業界は企業間の競争が激しいため、競合他社に対して自社の商品やサービスの優位性を打ち出し、差別化を図ることが不可欠です。

IT営業においても同じことが言え、顧客のニーズ・課題を的確に捉え、他社にない独自の価値提案ができなければ、営業成果の悪化につながることもあります。

その他にも、営業ノルマのプレッシャーはメンタルに強いストレスを及ぼすため、強い意志と柔軟な適応力がIT営業には必要とされています。

IT営業は、最先端の業界としての厳しさと、営業という業種としての厳しさという、2つの厳しさがあるんですね。

IT営業の平均年収のまとめ

IT営業は、IT業界の中でも重要な役割を担っており、平均年収は472万円と高水準になっています。

そのため、転職後は他の営業職よりも高い年収が期待でき、IT知識・ノウハウや営業スキルを併せ持つことで、年収を上げることも可能です。

今後もテクノロジーは進化・普及を続け、IT業界も成長していくことが予想されるため、IT営業は将来性のある魅力的な職種だと言えるでしょう。

IT営業の仕事や待遇に興味をお持ちいただいた方は、本記事を参考に転職を検討してみてはいかがでしょうか！

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