新卒で飲食業界に就職を考えている人にとって離職率が気になるのではないでしょうか。

この記事では飲食業界における離職の状況や要因などを詳しく説明していきます。これから新卒で飲食業界に就職をしようとしている方は是非参考にしてください。

目次

新規学卒就職者の離職状況 

厚生労働省では2022年の新規学卒就職者の離職状況を公表しています。その結果、就職後3年以内の離職率は新規高卒就職者で35.9%、 新規大卒就職者で31%となっています。

次に事業所の規模別の離職状況を紹介します。 厚生労働省でまとめたデータによると、規模が大きくなればなるほど離職率が下がる傾向にあるといっていいでしょう。

  事業所規模高校大学
5人未満60.5% (▲1.4P)55.9% (▲0.4P)
5~29人51.7% (▲1.1P)48.8% (▲0.6P)
30~99人43.4% (▲0.7P)39.4% (+0.3P)
  100~499人35.1% (▲0.8P)31.8% (±0.0P)
  500~999人30.1% (+0.1P)29.6% (+0.7P)
1,000人以上24.9% (▲0.7P)25.3% (+0.6P)

参考:新規学卒就職者の離職状況(厚生労働省)

 次に飲食サービスにおける離職率ですが、 厚生労働省では宿泊業と飲食サービスをまとめて 離職率を出しています。 そのため 明確には分からない部分がありますが、生活関連サービス業や教育業、小売業、 医療福祉業などと比べて 離職率が高いことが分かります。

高校 大学    
宿泊業・飲食サービス業60.6% (▲0.5P)宿泊業・飲食サービス業49.7% (▲1.8P)
生活関連サービス業・娯楽業57.2% (+0.3P)生活関連サービス業・娯楽業47.4% (+0.9P)
教育・学習支援業53.5% (+3.4P)教育・学習支援業45.5% (▲0.1P)
小売業47.6% (▲0.2P)医療、福祉38.6% (±0.0P)
医療、福祉45.2% (▲1.0P) 不動産業、物品賃貸業36.1% (+1.6P)

参考:新規学卒就職者の離職状況(厚生労働省)

飲食業界において新卒での離職率が高い理由

それではなぜ飲食業界の離職率が高いのでしょうか。考えられる理由として次の点が挙げられます。 

  • 給与が安い
  • キャリアの構築が難しい
  • 労働条件が良くない

給与が安い

一概にはいえませんが、 労働量に見合った給与が支払われてるといえないケースがあるでしょう。そのため、他の業界と給与を比較して転職してしまう可能性も十分にあります。

キャリアの構築が難しい

飲食店の多くが長期間にあたり営業するのが難しいと言われており、 他店との競争が他の業界と比べても厳しい点が多くの特徴です。さらに新型コロナウイルスや不景気など外部環境の変化の影響を受けやすくキャリアが安定しないと不安になる人も少なくはないでしょう。将来的に不安になることから業界を離職するケースは少なくありません。 

労働条件が良くない

飲食業界はそれぞれの職場において 労働条件が大幅に異なります。例えば蒸し物や揚げ物を扱っている場合は 職場の温度は必然的に高くなる可能性が高くなるでしょう。逆に生鮮食品を扱っている場合は温度が低くなるケースが多く、体調管理が難しくなる可能性があります。

この他に 飲食業界の特徴としてお正月ゴールデンウィーク土日などが繁忙期となります。そのため家族や友人などと予定を合わせづらい点が特徴です。

まとめ

飲食業界の離職率は他の業界と比べても高めの数値が出ています。労働条件と給与が見合ったものでないと考えられることが多く、 新卒で入社をしても離職率が高まる傾向にあるのです。

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