インカムで話す男性

営業職としてのキャリアを考えている方の中には、インサイドセールスに興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から書きますと、インサイドセールスは需要・年収・キャリアパスの3つの側面で、非常に魅力的な営業職だと言えます。

今回の記事では、インサイドセールスの仕事内容や他のSaaS営業との違い平均年収や年収を上げる方法キャリアパスなどについて詳しく解説しています。

本記事を読めば、インサイドセールスの魅力や将来性を理解でき、転職の参考にできますので、ぜひチェックしてみてください。

インサイドセールスとは

パソコンと電話を使用する男性

インサイドセールスとは、外出せずにオフィスや自宅で営業活動を行う仕事であり、『内勤営業』とも呼ばれます。

リモートワークが可能な企業であれば、オフィスや家からでも仕事ができるのが大きな特徴ですね。

インサイドセールスの目的は商談を多く獲得することであり、問い合わせがあった顧客に対し、電話やメールで連絡を取ることが主な業務となります。

連絡が取れなかった顧客に対しては、マーケティングチームと連携してナーチャリングを行い、顧客リストを用いたアウトバウンド営業を行うこともあります。

また、顧客と直接接する機会が多いため、サービスに関するマーケット調査や、顧客の意見を基にした新規サービスの立ち上げサポートも行うこともあります。

そのためインサイドセールスは、営業活動だけでなく、顧客と社内をつなぐ橋渡し的な役割も担っていると言えるでしょう。

インサイドセールスの将来性は?

インサイドセールスは、カスタマーサクセスとともに将来性の高い営業職として注目されており、需要が急増しています。

2020年頃から求人数が増加し始め、約2年で12倍に増加したという調査結果も出ていますね。

インサイドセールス需要増加の背景には、コロナウイルス感染症拡大による働き方の変化と、少子高齢化に伴う労働人口の減少があります。

リモートワークの導入や個人の生産性向上を目指す働き方が定着しつつあり、今後もインサイドセールスを導入する企業が増加すると予想されています。

営業職としてのキャリアを考えている方は、インサイドセールスという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

他の類似する営業との違い

営業の文字と人形

インサイドセールスと似た営業に、『フィールドセールス』『カスタマーサクセス』があります。

インサイドセールスと上記2つの営業には、どのような違いがあるのでしょうか。

フィールドセールス

フィールドセールスは『外勤型営業』とも呼ばれ、顧客と直接対面して営業活動を行います。

インサイドセールスが契約見込み客に営業することに対し、フィールドセールスは契約前段階になった顧客に対して具体的な提案を行い、案件を成約に導くことが主な目的ですね。

企業によって営業の担当範囲は異なりますが、BtoB事業ではフィールドセールスとインサイドセールスが併走するケースが多くなります。

フィールドセールスとインサイドセールスは、分業して補完し合う関係にあると言えるでしょう。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは、商品・サービスを提供した上で、顧客との関係性を維持するためにサポートすることが主な業務内容です。

インサイドセールスが見込み顧客に営業することに対し、カスタマーサクセスは既存の顧客に『この商品・サービスを利用して良かった』と感じてもらうことを目的としています。

そのため、顧客に対し、商品・サービスを最大限活用できるお役立ち情報を発信したり、不明点や困りごとがないか声掛けを行うなどの取り組みを行います。

インサイドセールスの年収

給与明細書とペンと電卓

一般的に、成果を出すと収入が上がるイメージのある営業職ですが、インサイドセールスはどのように年収が決まるのでしょうか。

平均年収』『年収を上げる方法』の2つの側面から解説します。

インサイドセールスの平均年収は350万円~700万円

インサイドセールスの平均年収は、350万円から700万円程度が相場です。

営業自体が完全に未経験の場合、400万円以下からのスタートとなりますが、他に営業経験がある場合は、スタート時の年収は450万円前後になる場合が多いですね。

導入から年数が経過した企業では、『インセンティブ(成果報酬)制度』が設けられていることが多く、成果次第では大幅に年収を上げることが可能です。

また、インサイドセールスのマネージャー職は人材が少ないため、昇格すれば年収1,000万円以上になるケースも少なくありません。

同業他社への転職後に年収が上がる可能性も考慮すると、インサイドセールスは総合的に高収入が期待できる職種と言えるでしょう。

インサイドセールスで年収を上げる方法

インサイドセールスで年収を上げるためには、営業としての成果を上げ、チームリーダーやマネージャーに昇格することが方法の1つになります。

SaaS業界は成果主義の給与体系が主流ですので、実績を出すことで昇給・昇格のチャンスが多いのが特徴です。

成果を上げるためには、まずは営業パーソンとして行動量を増やし、慣れてきたら顧客に合わせた提案方法の変更やヒアリングを行うことが必要です。

また、コミュニケーション能力の向上、営業パフォーマンスの定量的評価、クロスセル・アップセルの推進などの戦略も求められるため、成果を出すことは簡単ではありません。

ですが、努力が営業スキルに反映されやすい側面もあるため、方向性を見極めて時間・労力を投下し続ければ、比較的結果が出やすい職種だとも言えます。

転職直後は大変かもしれませんが、年収を上げるためには、昇給・昇格を目指して努力を継続することが大切です。

インサイドセールスのキャリアパス

矢印の書かれた紙

インサイドセールスは他の営業職と比較して、キャリアパスの選択肢が豊富です。

習得できる知識・経験・スキルの幅が広く、汎用的であるため、他の職種・業界でも活用できるためですね。

ここからは、以下の3つのキャリアパスについて、それぞれ解説します。

  • マネージャー・リーダーへ昇格
  • 他の営業にキャリアチェンジ
  • マーケティングにキャリアチェンジ

マネージャー・リーダーへ昇格

もっともポピュラーな方法として、インサイドセールスとして営業で成果を上げ、チームリーダーや部門リーダー、マネージャーへの昇格を目指す方法があります。

役職が上がると、メンバーの育成・業務効率化・見込み顧客の発掘などの新たな業務が追加されますが、責任と業務範囲が増えた分、年収を上げることができます。

会社規模にもよりますが、マネージャー・リーダーへ昇格することで、年収1,000万円を目指すことも可能なので、インサイドセールスの平均年収を大幅に上回ることもできます。

マネージャー・リーダーへの昇格を目指す方は、営業スキルを磨くだけでなく、部下の育成やチームマネジメントも意識しておくとよいでしょう。

他の営業にキャリアチェンジ

インサイドセールスで身につけた知識・経験を活かし、『フィールドセールス』や『カスタマーサクセス』へのキャリアチェンジすることも選択肢になります。

フィールドセールス』は、インサイドセールスが獲得した商談に対し、対面で契約のための提案や交渉を行う役割です。

とくに外資系IT企業では、インサイドセールスからフィールドセールスへのキャリアチェンジが一般的で、高額なインセンティブによる給与アップも期待できるでしょう。

カスタマーサクセス』は、商品・サービスに関する役立つ情報を発信したり、不明点や困りごとのサポートを行い、既存顧客の満足度向上や既存顧客維持率アップを目指す職種です。

こちらも、インサイドセールスで培った顧客のニーズをつかむ技術や、アウトバウンド営業で用いたトークスキルなどが活かせますね。

フィールドセールス・カスタマーサクセスどちらの場合も、部署異動の希望は企業によって伝えやすさが異なるため、積極的に相談することが大切です。

マーケティングにキャリアチェンジ

インサイドセールスとつながりが深い、『マーケティング職』への転職も選択肢の1つです。

インサイドセールスで培ったニーズを把握するスキルを活かし、適切な顧客の選定、商品・サービスの提供、効果的なフォローアップ・サポートといった業務を担えます。

また、インサイドセールスでは、メルマガや見込み顧客向けのコンテンツ作成が求められることがあるため、その経験を活かしてマーケターとして企画立案に携わることもできます。

インサイドセールスはマーケティング部門とフィールドセールス部門の間に立つ役割でもあるため、マーケティングに関する知識が自然と身につきやすいのもメリットですね。

マーケティング未経験でも、インサイドセールスで得た知識・経験を活用することで、早い段階で戦力として活躍できる可能性があります。

マーケティングに興味がある方は、インサイドセールスでの経験を活かし、新たなキャリアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

転職を成功させる方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、併せて参考にしてくださいね。

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インサイドセールスに向いている人

メモ帳に書かれた適職の文字

営業職であるインサイドセールスは、向き不向きがあることは否定できません。

ここでは、インサイドセールスに向いている人の特徴である『コミュニケーション能力』『分析能力』について解説します。

コミュニケーション能力がある

インサイドセールスは、社交性やコミュニケーション能力が高い人に向いている職種です。

顧客との信頼関係を構築するためにコミュニケーション能力が求められますが、電話などの非対面の営業で深い信頼関係を構築することは容易ではありません。

その点、社交性の高い人は対面以外のコミュニケーションからも相手のニーズを汲み取りやすいため、商談を有利に進めやすい傾向にあります。

顧客の心をつかみながら、会話の流れを適切な方向に促すことができれば商談成立の確率が上がりますし、何より自分の強みを活かせている感覚はモチベーションにもなります。

自身のコミュニケーション能力に自信がある方は、顧客との信頼関係を築き、商談成立に導く仕事にやりがいを感じることができるでしょう。

分析が得意

インサイドセールスは、闇雲に見込み顧客に電話をかけてアポイントを獲得しようとするだけでなく、分析力が求められる仕事です。

フィールドセールスと連携し、より契約につながりやすい顧客を分析することで、アポイント獲得の確率を高めることも業務に含まれています。

そのため、日々の業務改善のために分析を行い、顧客をカテゴリー分けするなど、分析が好きな人に適していると言えるでしょう。

また、感覚ではなくデータや数値を算出し、事実に基づいて現状を把握する能力も重要です。

具体的なデータ・数値を算出することで、見込み顧客の課題に対して適切な商品・サービスを営業できますし、リサーチ・分析能力によって課題解決に寄与できるからです。

他部門との連携においても、顧客の声やフィードバックを集計したデータを共有するなど、事実に基づいた報告が効果的な協力体制につながります。

データ分析に自信がある方や、数値に基づいて戦略を立てることが得意な方は、インサイドセールスで力を発揮できるでしょう。

インサイドセールスに関するよくある疑問

手の上にクエスチョンマーク

最後に、インサイドセールスに関するよくある疑問に回答します。

以下の3つの疑問について回答していますので、チェックしてくださいね。

  • Q.インサイドセールスで大変なことは?
  • Q.インサイドセールスで身に付くスキルは?
  • Q.インサイドセールスとテレアポは同じ?

Q.インサイドセールスで大変なことは?

A.冷たい態度や面倒くさそうな対応をする顧客に遭遇することもあり、最初のうちはネガティブな感情に陥りやすいでしょう。

また、1人当たりの業務量が多く、複数の案件を同時に進行させることも求められます。

ノウハウや知識不足のまま業務を始めると、作業量ばかりが増え、成果を挙げられずに辛さを感じることがあります。

解決策としては、インサイドセールスの主要業務以外の時間を効率化し、雑務にかかる時間を短縮することが挙げられますね。

オンラインツールを利用した現在のインサイドセールスは、確立されたノウハウやアプローチ方法が少なく、試行錯誤が必要です。

正解が分からず、周囲からのアドバイスを得られにくいため、失敗が続くと不安になることもあります。

そのため、わからないことや不安なことがある場合は、同僚・先輩・上司など周囲に積極的に相談し、悩みや課題を共有することが大切です。

インサイドセールスで大変なこと まとめ

  • 顧客から冷たい対応をされることも多い
  • 1人が負担する業務量が多い
  • ノウハウが確立されてらず失敗しやすい

Q.インサイドセールスで身に付くスキルは?

A.インサイドセールスでは、プレゼン能力・ヒアリング能力・データ分析力・文章力など、汎用性の高いスキルが身につきます

そのため、社内でのキャリアアップや転職市場で、インサイドセールスの経験が有利に働くことは多いと言えるでしょう。

また、営業職だけでなく、マーケティングや事務職への転職でも評価されることがあります。

キャリアパスの選択肢を広げるという意味でも、インサイドセールスは働きがいのある職種です。

Q.インサイドセールスとテレアポは同じ?

A.インサイドセールスとテレアポは、似ているようで以下の4つ部分が異なります。

  • 目的が違う
  • 成果指標が違う
  • 成果の検証期間が違う
  • 他部署との連携の方法が違う

それぞれについて簡単に解説します。

「目的が違う」

テレアポがアポイント獲得を目的として、短期的な成果を重視することに対し、インサイドセールスは顧客育成(ナーチャリング)を重視し、長期的な関係構築を目指します。

最終的には契約獲得を目的としていますが、電話だけでの達成は目指しません。

「成果指標が違う」

テレアポは電話業務でのアポイントの獲得件数を成果指標としますが、インサイドセールスは契約の獲得数、継続率、アップセルなど多角度的に成果指標を設定しています。

「成果の検証期間が違う」

テレアポは短期的(1週間・1日単位)で成果を検証しますが、インサイドセールスは長期的(1ヶ月〜半年・1年単位)に成果を検証し、顧客育成に時間をかけることが特徴です。

「他部署との連携の方法が違う」

テレアポは独立した部門として扱われることが多く、他部署との接点は少ないですが、インサイドセールスはフィールドセールスやマーケティングなどの他部門と密に連携します。

インサイドセールスの年収について まとめ

インサイドセールスは、リモートワークの導入などの働き方の変化に伴い、需要が高まっている営業職です。

努力が成果に反映されやすいため、適切な時間・労力を投下し続ければ結果が出やすく、年収も上げやすい職種であることも魅力でしょう。

また、キャリアパスの選択肢も豊富で、マネージャー・リーダーへの昇格、他のSaaS営業やマーケティングへの転職などが考えられます。

需要・年収・キャリアパスの3つの側面で、インサイドセールスは働きがいのある職種なんですね。

今回お伝えした内容で『インサイドセールスに興味が出たよ』という方は、転職先として検討していただければと思います!

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